有名な古いことわざで「備えあれば憂いなし」というものがあります。
いざという時のために常日頃から準備をしていればスムーズに対応できるという素晴らしいことわざです。
転職においてもそのことわざの如く、いざ辞めようと決断した時に準備が出来ていないと良い転職は実現しません。
転職に悩む原因の一つに、「自分にできることが(選択肢が)ないから」というものがありますが、それを克服するためにはどうすればいいでしょう?
この記事ではいい転職をするためにはどういった転職の仕方がいいのかという考え方を載せています。
ただ転職するのではなく、目的を持った転職をするための記事になっていますので参考にしてください。
なぜ転職をしたいのかを考える
あなたが転職する理由(本心)はどんな理由からでしょうか?
給料が安い?人間関係が悪い?
現状に満足していれば実際は転職なんて考えないものです。
よくある辞めたい理由とともに考え方などを解説していきます。
給与収入をアップさせたい
製造業の給与形態は基本的に年功序列のシステムを採用されています。
給料が上がりにくいといった状態は避けようがありません。
現職で収入を上げたいのなら夜勤をする、管理職を目指すといった、方法があげられますが
「今現在も夜勤をやっている」「管理職などの出世レースに参加したくない」といった人も少なくありません。
現段階で少しずつ上がっていく給料でやっていくのかどうかの判断はこれからの人生設計において難しい課題の一つですね。
給与・年収をアップさせたいならこちらも読んでみてください。
やりがいがない
毎日同じ業務を繰り返すことの多い製造業ですが、変化のない日常にやりがいを見出すのは難しい課題です。
毎日同じ作業を繰り返すうえで重要視されるのが作業効率です。
仕事でのアウトプットが製品を次工程に流動させるといったことに集約されるので、「小さなことをコツコツと」が大きな実になるといった感覚を感じづらいのもやりがいに繋がります。
そういったことに敏感になってしまうとやりがいを感じづらくなってしまうのも無理もありません。
人間関係が悪い
職場の人間関係に悩むのは製造業も同じです。
特に製造業では同じ現場で働く人数は他業界に比べて多いため、同僚についての人間関係が多いように感じます。
セクハラやパワハラなどは当然辞めたい理由になりますが、それ以外にも同僚と合わない・会社の雰囲気が良くない、など人間関係に影響する要因は人それぞれであり、悩みを一人で抱え込む傾向にあります。
そういったストレスが積み重なって転職したいと思うのも無理はありません。
尊敬できる人がいない
社会人生活において尊敬できる人がいないという状況は本人の成長の鈍化を著しく進めてしまいます。
わたし自身も尊敬できる先輩がいる会社と尊敬できる人がいない会社を両方経験しましたが、仕事へのモチベーションがまるで違いました。
一度「尊敬できる人がいる職場」を経験してしまうと、尊敬できる人がいない会社に在籍し続けるのはものすごく辛いものがあります。
尊敬できる人という存在は自分の目標になりうるもので、仕事をしていくうえで、その人の目標といったものがないとモチベーションの低下(なんのために働いているのか分からなくなる)や自身の成長に繋がらないなど負の副作用があらわれてしまいます。
転職を前向きにするためにはどうしたらいいのか
よくある転職理由を見ていくと転職理由はマイナスのイメージから始まっています。
このマイナスからの転職をしてしまうと逃げの転職となってしまいがちです。
では前向きな転職にするためにはどうしたらいいのでしょう。
ここで思い出してほしいのが「備えあれば憂いなし」です。
よくある転職理由からくる転職はいわば逃げの転職になります。
逃げ道というのは目標に向かって進むのではなくここではないどこかへとにかく走り続けるという行為になってしまいがちで、行った先には何があるか分かりません。
前向きにするためには逃げ道を増やす備えをするということが重要となってきます。
「いつでも辞めることが出来るんだ」という逃げ道を作る目標ができると、不思議なもので人はその目標に突き進むことができるんです。
転職について考え始めたら
具体的に転職したいと思い始めたら自分がどんな仕事に就きたいのかを考える必要があります。
せっかくなのでやりたい事が見つからない方もこの機会に考えを深掘りしていきましょう。
転職する際には面接はほとんどの場合避けて通れないので、自分がやりたいことをはっきりさせて、働く理由を明確にする必要があります。
同じ面接をするにあたっても、自分の意見に納得していないと面接時に説得力のある回答はできません。
製造業から製造業へ
製造業から製造業へ転職したいときは、あなたがどんなことに興味があるのかを考えてみましょう。
例えばPC(パソコン)が好きならパソコンの組み立て工場・・・ではなくパソコンの部品工場を調べてみるのもおすすめです。
PC(パソコン)にはマザーボードという、本体のスペックを決める基盤がありますが、その基盤の中にあるパーツは数えきれないほどあります。
その中の1つの部品を作る工場に興味を持ってみましょう。
その部品はマザーボードの中でどんな役割を担うのか?構造はどうなのか?その部品はどうやって作られているのか?不具合はどうなのか?もしマザーボードが壊れたら自分で直せるかもしれません。
といったように、少し視点を変えるだけで仕事をする分野の知識が広がっていくような気がしませんか?
PC(パソコン)に限らず車のパーツを作る工場や、キャンプ道具を作っている工場など分野を探ってみればキリがないくらいに製造業で作られているものはたくさんあります。
一言で製造業といっても多種多様です、食品から電子、車や服、肥料などありとあらゆるジャンルがあります。
問題は人材の募集があるかどうかです。
製造業から異業種へ
製造業から異業種へ転職を考えている場合、転職先が現職でなにかしらの関わりがあるかどうかが重要だと考えています。
「○○の業界が良さそうだから」といって前提知識もないままその業界に飛び込んでしまうと「なにも知らない(勉強せずに)この仕事につこうと思ったのか?」なんて思われるのがオチです。
例えば建築業界に行きたいと考えているとすれば、材木加工の工場へ就職してみるのも一つの方法でもあるし、家内設備のキッチンに興味があるのならばその工場を探してみるのもいいのではないでしょうか?
前提知識とその一分野で深い知識を持っていると「それについてはあの人に聞いた方がいい」といったあなたの強味をつくりあげることが出来ます。
そうしてやってみたい業界に関わっていくことで本当にその仕事で食べていきたいのかどうかを見極めることも重要です。
まずは製造業のスキル・経験を活かすためにはどうしたらいいかを考えて行動すると、面接の際もなぜ転職したのかというはっきりした理由を伝えることができます。
転職についてのモチベーションを上げるためにできること
転職したいけどイマイチ一歩が踏み出せない、勇気が出ない。
それは誰でも同じです。
今日まで現職で過ごした経験が活きるのか無駄になるのかは転職してみないと分からないし、当然先のことなんてどうなるかは誰にもわかりません。
結局最後は腹を決めるか勢いだったりします。
モチベーションが上がらない原因は転職するにあたって明確な理由が肯定できないからではないでしょうか?
転職に一歩踏み出すためにできることを挙げてみましょう。
とにかく行動派のあなたは
考えるより体が先に動くタイプの人はまずは転職サイトや転職エージェントに登録してみるのがおすすめです。
行動派のあなたでも、悩んでしまうほどのイベントである転職を肯定するためには一歩踏み出してしまうのがおすすめです。
一歩踏み出すといってもいきなり1社に決めてしまうのではなく、転職サイトや転職エージェントに登録するという行為が大事なのです。
その一歩が具体的になり、なおかつ転職サイトでハローワークだけでは公開されていないような企業も見つかるかもしれません。
そういった就職先を調べるといった行為があなたのさらなる一歩を踏み出すきっかけになります。
慎重派のあなたは
頭ではわかっているけどあと一歩が踏み出せないあなたは、転職本などを読んで「転職は悪い事ではない」という自分を肯定することが必要かもしれません。
あなたの頭の中では分かっているのに踏み出せない何かを、読書をしていく中で整理してみてみるのも一つの方法です。
慎重派のひとは先のことを考えすぎる傾向にあるので(わたしもそうです)、自分が転職するために納得できる理由と、どういった将来が待っているかの予想を何通りもしがちです。
そんなときは情報収集が大事で、知らないことを減らして知識を増やすだけで前に進むエネルギーに変えることもできます。
製造業で前向きな転職をするためのまとめ
製造業で転職を成功させるための考え方をわたしなりに書き出してきましたが、製造業だからといって仕事が単調なのを理由に作っている製品に興味を持たなくなってしまうのはもったいないと感じています。
そんな理由から今いる職場を辞めて、新しい職場で自分が興味を持っている分野で活躍していけたら仕事に興味を持ってさらにいい仕事をしていけるのではないかという、わたし自身の体験を元に書いてみました。
せっかく製造業に携わったのなら少しながらでもノウハウは蓄積されているはずです。そのノウハウを無駄にしないためにどうしたら新しいあなたの世界を築けるかがこれからの人生にとって重要になってきます。
業種を変えてみるという考えはそれに叶っていると思っています。
製造業といってもその業種は食品から紙、プラスチック、電子部品、自動車と23業種にも分けられていて、その製造工程も多種多様です。
なので選択肢は大げさに言っても世の中に存在する製品の数だけ職種はあると考えています。
職探しも自分のためにするものです。これからのことを考えてじっくり粘り強く取り組むことがいい転職をするための最低条件だとわたしは思うのです。